アメリカはQE3を終了し、(とりあえずの)出口戦略に向かうにあたり、
量的緩和を日銀に肩代わりさせた。
それによりNYダウ、S&P500
そして日経平均も高値更新に至っている。
日本は予想通りの10%消費増税延期で、
デフレ脱却に向けて首の皮一枚をつないだが、
現状の米国景気はというと、
指標は良い悪いマチマチであるが、
どちらかというと上向きつつある、といえる。
原油安によって当然、米国内のガソリン価格も低下しているが、
短期的には消費者の可処分所得が増加するので、
これから迎えるクリスマス商戦もあり、消費動向にとってはプラスだろう。
景気減速が著しいヨーロッパ、日本、中国を差し置いて、
アメリカだけは横ばいから若干の上向きだから、ドル独歩高になっている。
こう見るとアメリカは年内は、
まだ堅調に推移する可能性が高い。
しかし、以下からが今回のエントリーの本題である。
2007年、住宅バブル崩壊前のNYダウチャート
そんな復活の兆しを見せつつあるアメリカだが、
米国株のチャートを見ると、なんだか不吉な既視感(デジャヴ)に襲われる。
この5波構成で高値と安値を更新し続けるメガホン型のチャートは、
天井パターンを示すものだ。
5波目をトップアウトすると、
下のチャネルラインまで下落するというものである。
上記は2007年の住宅バブルに沸いたときに現れた。
つまり、市場のボラティリティが高まり、不安定さが増すことで、
高値をつけたと思ったら安値をつけ、また直近の高値を上抜き、
暴落するというパターンである。
この時は、当時の史上最高値14000ドル付近から、
リーマンショックの2009年の6500ドル付近まで50%以上下落した。
はて?この動き、どこかで見た覚えはあるまいか。
直近3ヶ月のダウチャートにも同じパターンが・・・
見た覚え・・・どころか
今リアルタイムで体験しているところである。
そう、実は最高値更新を続ける直近3ヶ月のパターンも
同じパターンが現れているのだ。
実態経済は景気は横ばいにもかかわらず、
緩和マネーが消去法で米株に流れ込み、
5波目となる天井のラインすらも上抜いて、
連日の最高値更新に沸いている。
5波目のあげは、いわゆるバブルで、
その最後の最後に、ダメ押しで一時的に
高値を上抜けるのはよくあることだ。
この14年間のダウチャートにも同じパターンが・・・
最後に、2000年以降の14年間長期スパンをみてみると、
実は同じパターンが出現している。
米株下落となれば、日本株もそれ以上に下落するのがパターンである。
要警戒だ。
コメント